Last Updated on 2023年2月13日 by tommy1106
こんにちは、DTMをのらりくらり30年続けているトミーです。
作曲をする際に基本的なダイアトニックコードですが、
ダイアトニックコード以外のノンダイアトニックコードを使うことによって
曲に彩りを与えることが出来ますが、うまくハマらなかったりもしますよね?
こちらの記事では、簡単に使えるダイアトニックコード以外のノンダイアトニックコードを
7つ選んで解説してみました。
どんどんご自身のオリジナル曲に使ってみて下さい!
セカンダリードミナント
コード進行で一番強力な物の一つにドミナント・モーションというものがあります。
Cメジャーキーの場合は、G7→Cという進行ですね。
この進行が強力な理由の一つが、Gから数えて、GABCと4度上に進行している点と
G7の構成音のソ・シ・レ・ファの内、シは半音上のドに動きたい、
ファは半音下のミに動きたい性質があること。
さらに理論的に言うと、このシとファの間に全音3つ分のトライトーンというものが
あることが、この進行を強力にしています。
セカンダリードミナントとは、この動きを利用して後ろのコードを一時的に
この場合の『C』のようにトニックコードと仮定して、
そこに進むために4度下のセブンスコードから進んでくる進行です。
Cメジャースケールの際のダイアトニックコードはCの他に
Dm、Em、F、G、Am、Bm♭5がありますが、
これをトニックコードに見立ててしまおうという訳です。
これを使うと、
A7→Dm
B7→Em
C7→F
D7→G
E7→Am
F#7→Bm♭5
の6つの進行が出来上がり、赤字のセブンスコードにはCメジャースケール以外の音が
入っています。(楽譜上#や♭が付く音が含まれている)
例を上げてみましょう!
こちらは、Am→G→F→Gとダイアトニックコードだけで出来ているコード進行です。
ここで3小節目のFを仮のトニックコードに見立てて2小節目をC7に変更してみました。
やはり、2小節目のC7がちょっと意表をつかれてインパクトがありますよね。
また、ドミナント・モーションの際にさらにその前に4度下のコードを足して
ツー・ファイブなんて進行もありますね。
Cメジャーの時は、Dm7→G7→Cなんて進行になります。
これも同じくセカンダリードミナントにも適応できます。
ちなみに、Cメジャースケールの際は下記が候補になります。
Em7→A7→Dm
F#m7→B7→Em
Gm7→C7→F
Am7→D7→G
Bm7♭5→E7→Am
C#m7→F#7→Bm♭5
いろいろ試してみて下さい!
オンコード
こちらは、AマイナースケールでF→G→E7→Amと割と普通の進行ですね。
E7はダイアトニックコードではないといえば、ないのですが
Amにつなげるセカンダリードミナントという意味合いで
Cメジャーキーや、Aマイナーキーでは良く出てくるコードです。
これにオンコードを足してみましょう。
1小節目から3小節目まで全てオンコードにしてみました。
何か切なさが増したような感じで個人的にはとても好きな響きです。
特にドミナント部分のE7/G#の響きは最高です!
ペダルトーン
ペダルトーンとは、コードが変化していても
ある特定の音がなり続けていくことになります。
個人的には、ベースペダル(最低音、ルート音)が同じ音を鳴らし続ける中
分子に当たるコードが変化していく、『ベース・ペダル』が使いやすく
カッコいいと感じます。
こんな感じでダイアトニックコード以外のコードを分子にのっけても
違和感なくカッコよく聞こえませんでしょうか?
サブドミナントマイナー
サブドミナントマイナーとは通常メジャースケールの4番目のメジャーコードを
(Cメジャースケールの場合は『Fメジャー』のコードを『Fマイナー』にする)
マイナーコードにしてしまうということです。
理論的に言うと、同主調(メジャーキーに対して、同じルートのマイナーキー、
Cメジャーキーの場合はCマイナーキー)の4番目のマイナーコードを
借りてくるなんて説明が多いですが、難しく考えずに
4番目のサブドミナントにあたる、メジャーコードをマイナーコードに
してしまえ!ってことですね。
このサブドミナントマイナーを使うことによって、
その部分に哀愁漂う、何ともいい響きが生まれます。
このパターンでは1小節目後半の『C7』内の『B♭』(CUBASE上ではA#表記)から
2小節目後半の『Fm』内の『A♭』までコードトーンが
赤く囲まれたように半音ずつ下がっているのが気持ちの良い流れを
作り出してくれます。
よく使われるパターンはCメジャースケールの場合は
- F(IV)→Fm(IVm)→G(V)→C(I)
- F(IV)→Fm(IVm)→C(I)
こういうパターンが多いですね。
クリシェ
クリシェとは?
基本的に同じコード内で特定の音が規則に沿って、上昇or下降する手法です。
こちらの例では1小節目から4小節目まで基本のコードはAmを使い
1小節目Amのルート音のA → 2小節目AmM7のM7音のG#
3小節目Am7のm7音のG →4小節目のAm6のM6音のF と
規則正しく半音ずつ下降している例です。
今回は5小節目以降もスケールに沿って、下降していくパターンを
例に出してみましたが、この流れも独特の雰囲気が出て、
個人的に大好きな響きです。
ドミナント・モーションをあえてボカす
楽曲において、一番強力な進行はドミナント・モーションと言えるかと思いますが、
Cメジャーキーの場合は、G7→Cという進行ですね。
これをあえて、曖昧な雰囲気にして解決感を緩くする方法が
ドミナント部分に『Dm7/G』『F/G』といったコードを
『G7』の代わりに入れてみる形になります。
(こちらはダイアトニックコード以外のコードというわけでは
ないのですが、かっこいい響きなので紹介しました)
こちらは通常のドミナント・モーションです。
こちらは『G7』の代わりに『Dm7/G』を使ったものです。
こちらは『G7』の代わりに『F/G』を使ったものです。
『Dm7/G』の場合と比べると、Dm7のルート音の『D』の音を
抜いただけの違いですね。
こういったコードを使うと、解決感が薄れると同時に
広がりのあるおしゃれな感じに私は感じるのですが、
いかがでしょうか?
パッシング・ディミニッシュコード
ディミニッシュコードとはルートから第3音まで、第3音から第5音までが
ともに短3度(鍵盤4つ分)になる特殊なコードです。
こんな感じで単独で聞くとホラー映画にでも出てきそうな
おどろおどろしい響きなんですが、
隣り合うコードの合間に入れてしまうと、あら、不思議
美しい響きになるんですね~。
今回はFとGの間にF#dim、GとAmの間にG#dimとしてみましたが
このディミニッシュの部分が何とも儚げないい感じじゃないですか?
まとめ:作曲の際のダイアトニックコード以外の簡単な使い方7選
今回はダイアトニックコード以外のコードを使う際の
比較的かんたんに使えるものをあげてみました。
こういったコードを使うことによって、オリジナル曲に
さらに魅力が出ますよね。
では、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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