Last Updated on 2023年4月15日 by tommy1106
こんにちは、DTMをのらりくらり30年続けているトミーです。
今回はベースのパートの打ち込みを進めていきます。
ベースというと、バンドの中で一番目立たないイメージ・・・。
高校生の頃、二人のギタリストがいて、ジャンケンで負けたほうが
ベースをやるなんて、よく見かけました。
そんな扱いをされるベースですが、実は楽曲の低音部を受け持つ
とても大事なパート!!!
ベースがかっこよければ、楽曲もかっこいいといっても過言ではないです。
それなのにDTMに関していえば、一番打ち込みが簡単!!!
そんなベースパートを楽しみながら、作っていきましょう!!!
ベースとはどんな楽器???
ベースとは通常のドラム、ベース、ギター、ピアノ(キーボード)の
4ピースのバンドにおいて、最も低い部分の音域を担当する楽器です。
ギターやピアノはコード(和音)を奏でることが多いですので、
同時にいくつかの音を発生させることが多いですが、
ベースに関しては例外はありますが、同じように同時に音を鳴らすと
低音域であるため、『モワ~ン』とこもった音に鳴ってしまいますので、
一度に一つの音しか鳴らさないことが一般的です。
先程、一番打ち込みが簡単と説明したのはそのためです。
しかしながら、ベースは基本的にコードの最低音の一音(ルートノート)を
奏でるので、バンドサウンドを支え、コードを決定づける
非常に重要なパートになります。
ベースにはどんな音がある???
ベースには大きく分けて、
- エレクトリック・ベース
- シンセ・ベース
がありますね。
通常、ロック系ではエレクトリック・ベースを使いますが
その中でも、プラスティックの『ピック』を使った
ピッキング・ベース と指で弾く フィンガー・ベース があります。
ざっくりとですが、ゴリゴリと骨太なロック感を出したい時は
ピッキング・ベース、優しく滑らかな感じでいきたい時は
フィンガー・ベースというような分け方で良いと思います。
CUBASE内蔵の音源を使う際は、『HALION SONIC SE』という音源を使いますが、
今回は『カテゴリー』を『BASS』、『サブカテゴリー』を『E.BASS』の中から
『Dry Fingered Bass』という音色を選んでみました。
(E.BASSとはエレクトリック・ベースのことです)
この選択の中だけでも、37個も音色がありますので、
色々いじって、楽しんでみて下さいね!
ベースの音域
DTMで打ち込みをする際に気をつけなくてはいけないのが、音域です。
楽器にはそれぞれ受け持つ音域があります。
ベースは低音域を受け持つとお伝えしましたが、
低ければ何でもいいという訳ではありません。
ベースという楽器を直接見たり、触れたりした方はご存知かと思いますが、
4本の弦が張ってあり、一番上の一番太い弦が、一番低い音を奏で
何も押さえずに弾いた場合(開放弦を弾く)に発せられる音が
ピアノロール上の『E1』の音になります。
最近のロック系ではよりヘヴィー感を出すために
チューニング(弦を特定の音に合わせる)を下げて、
最低音を『E♭1』や『D1』にするケースも多いですが、
基本的にベースの最低音は『E1』の音になります。
ベースの基本的な打ち込み
8ビートの最も基本的なベースの打ち込み
ベースの最も基本的な打ち込みはロック系の場合、8ビートに合わせて
1小節に8分音符で8個入力するやり方です。
ベースはコードの最低音であり、そのコードを決定づけるルート音を
弾いていきます。
サビの始まりの18小節目はこんな感じで打ちこんでみました。
また、音の長さを短くして雰囲気を変えたりすることもよくありますね。
上のクオンタイズの設定を『16分音符』に設定して、全ての音符を選択して
前にドラッグすると、一括で長さが『16分音符』になります。
発音のタイミングは一緒ですが、長さが変わると全く雰囲気が変わりますよね?
曲の雰囲気によって、どちらを選ぶかはお好みで良いと思いますが、
今回は8分音符の方で進めていきます。
静かにいきたいところは、コードの長さ分を入力
今回の楽曲はベースはBメロから登場することに決めました。
サビと変化を付ける意味でもBメロのベースはちょっと静かめにしておこうと思います。
こんな感じでFのコードに対して『F1』の音を全音符分(1小節分)入力しただけです。
ちなみに1小節にコードが2つある場合(ルート音が違う場合)は
その長さ分(2分音符分)の入力がいいでしょう!
Bメロはこんな感じでF→A→D→Bと入力しておきましょう。
ベース音にメリハリをつける
こちらの記事の以下の部分でもやりましたが、少しメリハリをつける意味でも
ベース音の強さとタイミングをいじってみましょう!
表拍の強さが『100』に対して、裏拍の強さを『80』にしてみました。
ランダマイズ機能を使うことによって
少しわかりづらいですが、タイミングにズレが発生しました。
色々試してみましたが、『10tick』にするとやり過ぎ感があったので、
今回は『3tick』にしてみました。
また、場合によっては図のように先頭のデータが白くなることがありますが、
この場合はタイミングが前の小節にずれているという扱いになってしまうため、
発音されなくなってしまいます。
選択しながら色がつくまで、後ろにずらして下さい。
サビの部分は似たようなコード進行が2回繰り返しになりますので
まずは『Ctrl+D』キーで4小節分のデータをコピーして
各コードに合わせていきましょう。
こんな感じですね!
ちなみにキーエディターにしたら、コード進行忘れちゃったよ~てな時用に
図のように『グローバルトラック』内のコードトラックにチェックを入れると
表示されるようになりますよ。
さらに、こちらをコピーして後半の4小節も同様の処理をしてみましょう。
こんな感じですね!
最後にベースらしい動きを加えてみる
シンプルなパターンであれば、これで終わりでも良いのですが、
ちょっとつまらないですよね?
ベースをベースらしい動きにするポイントは以下の2点です。
- コードが変わるタイミングで音やリズムを変化させる
- ドラムが盛り上がっている箇所は一緒に盛り上がる
コードが変わるタイミングで音やリズムを変化させる
これはどういうことかというとコードが変わるタイミングで
ルートノートと違う音を入れてみたり、8分音符ではなく16分音符のリズムを
入れてみたりということです。
ただやみくもに何でもいいかというとそういう訳でもありません。
入れ替える音の候補としては
- そのコードの3度の音、5度の音
例えば、Cのコードであれば、E(3度)やG(5度)の音 - 次のコードにつながる経過音
例えば、C→Dmの進行の場合はD#
この場合はスケール外の音でもしっくりくればOK
Bメロはこんな感じに8分音符の経過音を入れてみました。
サビの前半はこんな感じに16分音符のリズムを入れてみました。
サビの後半ではさらに細かく16分音符のリズムを多用したり
24小節目後半では『Fm』特有の『A♭=G#』の音を
意識的に使ってみました。
ドラムが盛り上がっている箇所は一緒に盛り上がる
ドラムのパターンを見てみると
Bメロからサビにつながる17小節目の後半と
サビの最後の25小節目あたりはドラムのフィルインが入っていて
ベースも一緒に曲を盛り上げたいところです。
こういう箇所は通常の音より高音域を活かして
盛り上げたいところですね!
Bメロからサビにつながる17小節目の後半は図のように
リズムの雰囲気を変えて、1オクターブ上の音から細かく下ってくるような
フレーズにしてみました。
サビの最後の25小節目あたりも同じくリズムの雰囲気を変えて、
1オクターブ上の音から細かく下ってくるようなフレーズにしてみました。
CUBASE内蔵の『VST Bass Amp』を使ってみた
せっかくなので、CUBASE内蔵の『VST Bass Amp』を使ってみました。
プリセットを当てはめるだけで、音色がいろいろ変化しますので、
ぜひお好みのものを見つけて、楽しんでみて下さい。
①インスペクターのピンクの箇所をクリック
②下記の表示になるので、『オーディオInserts』をクリック
③下記の表示から、『Distortion』→『VST Bass Amp』を選択
④画面の場所からお好きなプリセットを選択できます。
今回は『Low Ender Rock』というものを選んでみました。
こちらで出来上がった音がこちらになります。
まとめ:作曲がうまくいかない? ⑥ベースパートを打ちこんでみよう!
- ベースとはどんな楽器???
- ベースにはどんな音がある???
- ベースの音域
- ベースの基本的な打ち込み
- ベース音にメリハリをつける
- 最後にベースらしい動きを加えてみる
- CUBASE内蔵の『VST Bass Amp』を使ってみた
これで、コード進行にドラム、ベースのリズム隊が加わり
段々と形になり、全体的な雰囲気も出来てきました。
何かご参考になることがあれば、嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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