こんにちは、DTMをのらりくらり30年続けているトミーです。
DTMで打ち込みをするのに、一番厄介な楽器はギターではないでしょうか?
でも、特にハードロック系がお好きな方には(私もですが)
ギターはいちばん大事な欠かせない楽器のため、
少しでもカッコよく打ちこんでいきたい。
しかし、面倒なのも嫌だ~!!!
そんな方に、Music Lab社から発売されている『Real Guitar 6』が
オススメです。
一番お手軽な使い方を解説していきますね!
なぜ、ギターの打ち込みは難しいのか?
なぜ、ギターの打ち込みは難しいのか?
結論はボイシング(音の並べ方)にあります。
もし、ピアノで『C』のコードを弾いて下さいと言われたら
大概の方は出来るのではないでしょうか?
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_09h29_01.png)
こんな感じで、『C』のコードの『ド、ミ、ソ』の音を順番に弾けば
いいだけです。
鍵盤楽器であれば、これでいいのですが、とてもギターっぽい音では
ないですね。
何故か?
ギターは色々なコードの押さえ方があるのですが、
基本的には6本の弦をそのコードの構成音のみになるように
押さえるのですが、その順番は必ずしも『ド、ミ、ソ』のようには
ならないのです。
何も押さえずにギターを鳴らすと上から(6弦から)『ミ、ラ、レ、ソ、シ、ミ』と
なるのですが、『ラ、レ、シ』は『C』のコードの構成音ではないですよね?
ので、構成音ではないところを押さえて、構成音に変更するわけです。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_09h41_20.png)
これが『C』のコードの一番基本的な形を打ちこんだものです。
音もギターらしくなってますよね?
ただ、世の中には本当にたくさんのコードがありますので、
全部覚えてられないですよね?
Real Guitar 6はこういう問題をアシストしてくれます。
指1本でもギターのボイシングで音が鳴る
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_09h51_13.png)
Real Guitar 6にはモードがあり、ピンクで囲った『MULTI』モードにして
どれか一つの鍵盤を選択すると、ギターのボイシングでメジャーコードが
鳴ってくれます。
緑枠で囲ったように、どういうふうに弦を押さえるのかも表示してくれます。
また、青枠部分で他の押さえ方も選択出来ます。
これはギターの知識がない方(私もです)にはありがたいですね。
マイナーコードの場合は、ルート+短三度(Cmの場合はド+ミ♭)のように
指2本でギターのボイシングでマイナーコードが鳴ってくれます。
指2本くらいならなんとか出来るよ!って方も結構いらっしゃるのでは?
簡単に弾き語りみたいに使うのもいいかもしれませんね!
その他の複雑なコードもピアノのコードの押さえ方で、
ギターのボイシングで鳴るようになってます。
Real Guitar 6のプリセット・サウンド
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_10h04_42.png)
赤枠部分を選択すると、色々出てきました。
『Distortion』なんかも面白いサウンドがあったり、楽しめます。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_10h11_32.png)
今回はAcousticのEffectから選んでみたら、、、
Wanted Dead Or Aliveって、Bon Joviだよね、
More Than Wordsって、Extremeだよねって
テンションが上がってしまいました・・・。
一番お手軽、SONGモード
面倒くさがり屋の私にとって、一番のありがたい機能が『SONG』モードでした。
コード進行を設定して、パターンを決めて、DAWにドラッグするだけで、
バッキングパターンの出来上がりです。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_10h22_25.png)
アコギのパターンというと、アルペジオ(一音一音弾く分散和音)と
ストラム(上から弾いたり下から弾いたり、ジャカジャカかき鳴らす)が
多いかと思いますが、アルペジオの場合は、『Picking』
ストラムの場合は、『Strumming』を選択するとたくさんのパターンが出てきます。
アルペジオ
アルペジオの打ち込みもただ打ちこんだだけではなかなか雰囲気の出ないものです。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_10h30_02.png)
きちんとギターのボイシングで打ちこんでいるのに
全然いい感じではないですよね。
なぜかというと、ギターは次のコードに変更するために
手を離すまで、その音が鳴り続けているため、
こういったブツブツと切れた音にはならないんですね。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_10h34_13.png)
そこで、こういった感じにすべての音を伸ばしてみました。
結構いい感じになりましたよね?
ただ、全てをこういった作業をするのは大変です。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_10h39_23.png)
Real Guitar 6ではこんな感じで、自分がコードを入れたいところをクリックして
コードを選択して、
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_10h45_54.png)
お好きなパターンをドラッグして、決まったらピンク枠の『Drag Song』からDAWに
ドラッグすればOKです。
パターンは大体1小節のものが多いですが、右下の緑枠辺りを左右に動かすと
短くしたり、長くしたり出来ますね。
今回は『A』パターンを2小節、『B』パターンを2小節にしてみました。
いろいろいじって、もっとよく出来る部分はあると思いますが、
自分はこれで大元としては十分かなぁと思います。
ストラム
ストラムの一番厄介な部分は下から上に弾くダウン・ストロークと
上から下に弾くアップ・ストロークのニュアンスをうまく出すところでしょうか?
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_12h02_37.png)
こんな感じで、ただギターのボイシングでベタ打ちしただけだと
機械的でとてもいい打ち込みとは言えないですね。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_12h09_19.png)
わざと極端な打ち込みにしましたが、ギターは上から下に弾く場合は
当然下よりも上の方がタイミングが早く、
下から上に弾く場合は、上よりも下の方がタイミングが早いです。
これを極端に表現してみましたが、これも全てを打ち込むのは
すごく労力がかかります。
こういったかき鳴らしの表現もドラッグのみで表現が可能です。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_12h16_47.png)
このように、ダウン・ストロークとアップ・ストロークの色々なパターンが
収録されており、ドラッグ&ドロップで簡単にフレーズが構築出来ます。
もう少しリアリティが欲しいなぁというのが正直な気持ちですが、
これだけお手軽なら許容範囲かなぁと思います。
自分の欲しいパターンは自分で作ってみる
ここまでお手軽にパターンを使ったフレーズ作成をしてきましたが、
『使いたいパターンがない』、『もっと違うパターンが欲しい』
なんてこともあると思います。
そんな時は自分で作ってしまいましょう!
パターンを作る際は『キースイッチを利用します』
キースイッチとは演奏に使わない低音域や高音域の鍵盤を
スイッチ代わりに使って、『こういう奏法で弾いて』と命令を出すことです。
最初に作ったファイルを保存するフォルダーを作っておきましょう。
これは『Real Guitar Classic』の方がわかりやすいですね。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h33_14.png)
『PATTERN』モードで赤枠をクリックします。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h35_08.png)
この画面が出てきたら、一番下の『User』を右クリックして『Add Style』を選択
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h37_02.png)
『New Style』というフォルダーが出来上がります。
このままでも構いませんし、分かりやすく名前を付けたいのであれば
『Rename Style』で名前を変更して下さい。
ちなみに私は『Customized』にしておきました。
アルペジオ
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h03_49.png)
この作業をする際は、『MULTI』モードが良いでしょう。
試聴しながら、進めていきますが、基本となるコードは
現在、表示されているコードになります。
こちらの例では、緑枠で押さえられた『Am』の一番基本的なコードです。
DAW側でキースイッチを打ちこんでいきますが、
アルペジオの場合、弾く弦が以下で対応しています。
C#-1 | 1st STRING(1弦) |
C-1 | 2nd STRING(2弦) |
B-2 | 3rd STRING(3弦) |
A#-2 | 4th STRING(4弦) |
A-2 | Bass 1 (6弦) |
G#-2 | Bass 2 (5弦) |
5弦と6弦が順序が逆なので、注意して下さい。
これに対応してキースイッチを入力していきます。
コードは時に1弦から4弦までしか押さえないものもあるので、
下のようにしてみました。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h17_47.png)
最初にご説明した通り、アルペジオ奏法は次のコードに切り替わるまで
全ての音が鳴り続けるので、図のように伸ばします。
また、キースイッチの入力自体にベロシティーをランダムにすると
より人間味に溢れたデータになりますよ。
これでOKであれば、このデータをスタンダードMIDIFILEにして
Real Guitar側に保存します。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h22_28.png)
CUBASEであれば
ファイル→書き出し→MIDIファイルで先程作った『Customized』フォルダに
保存します。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h43_40.png)
自分の場合は保存場所はこちらです。
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_13h59_47.png)
Real Guitar側でも確認できますね。
これで作った物がこちらです。
ストラム
ストラムもやり方は同じですが、主要なキースイッチは以下になります。
A#-1 | Slow Upstrum |
A-1 | Slow Downstrum |
G#-1 | Muted Upstrum |
G-1 | Muted Downstrum |
F#-1 | Full Upstrum |
F-1 | Full Downstrum |
![](https://music-praise.com/wp-content/uploads/2023/03/2023-03-08_14h24_36.png)
今回はこんな感じにしてみました。
アップ・ストロークのベロシティを弱めにするといい感じになります。
また、個人的にはスロー・ストラムがすごく好きですね。
出来上がったものがこちらです。
まとめ:DTMでアコギを楽に打ち込みたい – Real Guitar 6で自分のパターンを増やしてみた
いかがでしたでしょうか?
Real Guitar 6には他にもヒューマナイズド機能など
まだまだリアルなサウンドにする機能もたくさんありますが、
とりあえず手っ取り早くアコギのバッキングが欲しい方には
重宝するプラグインではないでしょうか?
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。
![](http://www.image-rentracks.com/12827/320_50.png)
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