Last Updated on 2024年11月11日 by tommy1106
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DTMを挫折しながら、30年続けているトミーです。
もしかして「耳コピ」に興味があるけれど、どう始めれば良いか迷っていませんか?
また、「耳コピ」は難しすぎると思っていませんか?
確かに耳コピは難しいですし、時間もかかる作業です。
しかし、メロディーの耳コピは、
「自分で作曲をしてみたい」「好きな曲の雰囲気を真似してみたい」
という気持ちを持つ人にとって、最初の一歩を踏み出す絶好の方法です。
このガイドでは、初心者の方が効率よく、楽しく耳コピを始められる方法を詳しく解説します。
特に、テンポの確認やコード進行の分析、メロディーを抜き出すステップなど、
わかりやすく順序立てて具体的に紹介していきます。
また、耳コピを通じて「音楽の構造」を学び、自分の作曲にも活かせるメリットもお伝えします。
本記事では、おすすめツールを使って音源を分離する方法なども取り上げています。
シンプルなアプローチを重視するあなたにぴったりの内容で、
最後まで読み進めれば、きっと「耳コピ」を始める自信がつくでしょう。
初心者でも気軽に実践できる耳コピの方法を学び、新たな一歩を踏み出してみませんか?
耳コピを始める前に知っておきたいポイント
まず、最初に耳コピを始める前に知っておきたいポイントを
簡単に解説していきたいと思います。
耳コピとは?初心者におすすめの学習法
耳コピとは、音楽を耳で聴きながらそのメロディやリズム、コード進行を再現する技術です。
初心者にとっては、楽譜がなくても耳を頼りにメロディを演奏したり、
アレンジしたりするスキルを磨く絶好の機会です。
耳コピを習得することで、音楽の構造や楽器の役割をより深く理解できるようになり、
作曲のスキル向上にも繋がります。
この記事では、CUBASEというDAWや現在使える技術を使って
比較的、難易度の低いメロディーの耳コピを進めていきます。
耳コピをすることで得られるメリット
耳コピのスキルを身につけることで、得られることは本当に多いのですが
以下のようなメリットがあります。
では、早速実践していきましょう!
耳コピしたい曲を選びましょう
まずは、ご自分が耳コピしたい曲を選んでいきましょう!
先ほど説明しました通り、あまり耳コピに慣れていらっしゃらない場合は
お好きな曲で、出来ればゆったりしたテンポの曲がおすすめです。
耳コピしたい曲のファイルを用意する
今回はCUBASEというDAWで説明を進めます。
選択した楽曲のCDをお持ちであれば、PCにCDを読み込ませて、
CUBASE上でファイルを読み込むことが出来ますが、
iTunesで購入したファイルの場合はひと手間必要です。
こちらの記事をご参照の上、ファイルをご用意下さい。
メロディーとそれ以外を分離する
本当に技術の進歩とは恐ろしいもので、数年前には考えられなかったことが
出来るような時代ですよね。
今回ご紹介したいツールは、完成された楽曲をボーカルとそれ以外に
分けることが出来る『ULTIMATE VOCAL REMOVER』というツールです。
他にも同様なことが出来るツールは色々とありますが、
こういったツールを使ったことがない方は無料で使えますので、
一度使ってみて下さい。
こちらから無料でダウンロードが可能です。
『ULTIMATE VOCAL REMOVER』の使い方
『ULTIMATE VOCAL REMOVER』を開くと
このような画面になります。
- 『Select Input』に元の音楽ファイルを設定します。
(ドラッグ&ドロップでもOK!) - 『Select Output』に出来上がるファイルの保存先を指定します。
(先にフォルダを作成しておいた方が良いですね!) - ファイルの形式を指定します。
(WAVかMP3か、どちらでも良いと思います。) - 『Start Processing』で実行します。
このように『Process Complete』と出たら完了です。
今回は3分くらいの曲ですが、約1分半位かかりますね。
こんな感じで指定したフォルダ内に
『Instrumental』と『Vocals』と名前のついた2つのフォルダが出来上がりました。
今回、ファイルメニューから読み込みを行った所、うまくいかなかったので、
直接ドラッグ&ドロップのほうがいいかもしれませんね。
完成楽曲
ボーカルのみ
オケのみ
こんな感じで、きれいに分離されます!
歌うのがお好きな方はオケのみの音源を使って、ご自分の歌を録音されたりするのも
いいんじゃないかなぁと思います。
何か形になるのは、すごくモチベーションが上がりますからね!
実際の耳コピの手順
では、準備が整ったところで、耳コピを進めていきましょう。
テンポを確認する
今CUBASEの方はデフォルトのテンポが120で設定されているところに
ファイルを読み込んだ状態ですが、この状態ではCUBASEとファイルのテンポが
全く合っていない状態ですので、これを合わせていかないといけません。
今はこんな状態です(汗)
小節の1拍目になっている箇所を探す
今回使用したようなピアノとボーカルだけの曲だと
結構難しかったりするのですが、皆さんお好きな曲を聴いている時は
意識的でも無意識でも頭の中で『1,2,3,4』とカウント取ってませんか?
この『1』を探しましょうということなんです。
ボーカルのみの音源だとかなり難易度が高いので、
完成音源で進めていきます。
完成楽曲のファイルを選択して、
『Audio』→『ヒットポイント』→『ヒットポイント位置でオーディオイベントを分割』
ファイルが分割されているのが分かると思います。
このファイルの頭と、『1,2,3,4』の『1』が一致する箇所を探します。
ドラムが入っている曲であれば、バスドラムの音を注意して
聴いていくと、見つかりやすいと思います。
ここかなぁと思う場所が見つかったら、そのファイルを選択して
『編集』→『選択』→『反転』と進みます。
そうすると、先程選択したファイル以外のファイルが選択されている状態になりますので、
その状態で選択したファイル以外のファイルを削除します。
その後、残ったファイルの先頭を必ずどこかの小節の頭に合わせて、
右下をクリックしたまま、後ろに伸ばします。
メトロノームを使って、テンポを探る
ここまで来たら、メトロノームを鳴らしながら、正解のテンポを探していきます。
もし、どうしてもぴったりのテンポが見つからない場合は
2つの理由が考えられると思います。
- 『1,2,3,4』の『1』の場所を間違えている
→他の場所を探して、もう一度トライしてみる。 - 元の曲がそもそもテンポにぴったりでレコーディングされていない
→何度やっても合わない場合はこの可能性もあると思います。
ある程度合っているテンポで妥協するのも一つです。
このやり方でやってみたところ、この曲のテンポは『70』でした。
合ってますね。
テンポが合ったところで、先程削った小節の頭に合わせた前の部分を
ファイルの左下をクリックしたまま、前にドラッグして伸ばしておきます。
ボーカルのみのファイルを合わせる
さて、ここでボーカルのみのファイルを合わせていきますが、
ボーカルのみのファイルで『1,2,3,4』の『1』の場所を探すのは
かなり難しいと思います。
後々合わせていきますので、ここではざっくりといきたいと思います。
上の完成楽曲ファイルと下のボーカルのみファイルの位置をだいたい合わせます。
合わせて聴いてみて、だいたい合っていれば、そのまま進めましょう!
どうしても気になる場合は、ピンクで囲った箇所の点灯を外して
ファイルを移動すると、かなり細かい微調整が出来ます。
コード進行を分析する
コード進行を分析するのは、CUBASEの機能を利用します。
CUBASEでのコード分析
CUBASEにはファイルからコード進行を分析してくれる
非常に便利な機能があります。
コードトラックを追加して、分析したいファイルをドラッグ&ドロップするだけです。
ただし、やはり完璧に解析してくれるかというと
残念ながら、そうではありません。
しかし、何もない状態から耳コピをするよりは明らかに時短になりますし、
正解のコード進行を探ったり、考えたりすることが自分の力になりますので、
ここはポジティブに捉えたいところです。
何かピアノ系の音源を追加して、コードトラックが演奏されるように設定して
曲に合わせて、試聴しながら正解のコード進行を探っていきましょう!
こちらのオーディオトラックから、コードを解析する機能は
CUBASEのLE版、AI版では出来ないようですので、
CUBASEのご購入を検討される場合は、ご注意下さい!
コード進行を探るもう一つのツール
『やってみたけど、わからないところがある』
『自分のDAWにはコード解析の機能がない』
という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方にオススメなのが、『Chord ai』という無料ツールです。
こちらをダウンロードして、『LDPlayer』というのを開くと、、、
『Chord ai』がありますので、開いてみます。
特筆すべきはYouTube上の楽曲も解析してくれるんですね!
今回は『ファイル』を選択します。
ファイルをドラッグ&ドロップします。
楽曲を選択してクリックすると、、、
キーやコード進行を分析して、提示してくれます。
正解が分からない時は、併用するのもオススメです。
キーをCメジャー/Aマイナーに変更する
これは人によってはやらなくても良いのですが、
やはり、慣れていない場合はキーをCメジャー/Aマイナーで考えた方が
簡単ですし、理解が早まると思うのです。
キーをCメジャー/Aマイナーにするということは、
メロディー=ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シを使い、
コード=C、Dm、Em、F、G、Am、Bm(-5)
(すべてド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シを使ったコード)を
基本的には多く使うということです。
メロディーを耳コピする際は、MIDIキーボードを使って
楽曲を再生しながら、正解の音を探していくわけですが、
キーがCメジャー/Aマイナーであれば、95%以上の確率で
ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シの中に答えが潜んでいるといえます。
つまり、白鍵のどこかに答えがある確率が高いわけです。
ですので、まずは、キーをCメジャー/Aマイナーで考えるのをオススメします。
こちらの部分の話があまりよくわからないなぁという方は
音楽理論の本当に最初の基礎の部分をまとめた記事がありますので、
よろしければ、一度目を通してみて下さい!
コード進行をCメジャー/Aマイナーキーに変更する
先程の曲をCUBASEのコード分析を元に自分でも確認した所、
『F#メジャー/D#マイナー』キーでした。
黒鍵が5つも登場する面倒なスケールなので、やっぱり難易度が上がりますね!
CUBASEはコード進行を選択して、最初のコードを変更することで
コード進行自体が移調されます。
CUBASEの仕様上、最初のコードは『Ebmin』と表記されていますが、
これは『F#メジャースケール』の6度の音『D#min』ですね。
つまり、この曲をCメジャー/Aマイナーキーに変更するには
最初のコードを『Am』に変更すれば良いわけです。
ルートノートを『A』にすることで、キー、コード進行が
Cメジャー/Aマイナーキーに変更出来ました。
元のファイルをCメジャー/Aマイナーキーに変更する
通常、オーディオファイルを移調すると、音程差が少なければ良いのですが、
音程差が大きい場合(今回のように『F#メジャー/D#マイナー』キーから
『Cメジャー/Aマイナー』キーに変更は大きいですね。)
音質が劣化してしまうので、そのファイルの音を楽曲に使うということであれば
気にしなくてはいけませんが、今回はそういうわけではないので、
音質は気にせず、やってしまいます。
移調したいファイルを選択して、どれくらい移調するかを設定します。
『F#メジャー/D#マイナー』キーから『Cメジャー/Aマイナー』キーに変更なので
6半音下げるか6半音上げるか、どちらかに設定します。
今回は6半音上げて、進めてみます。
コードトラックをピアノで鳴らした音と、移調したボーカルになっています。
男性ボーカルが子供の声のような感じになっていたり(笑)
ボーカルトラックもきっちり合わせてないので、多少ズレてますが、
コードとメロディーは合ってますよね。
CUBASEのVARI AUDIOを使って、メロディーデータを抜き出す
もちろん、メロディーの耳コピも何にも頼らず、一から進めることで
レベルアップできることは間違いありませんが、
かなり難しいですし、嫌になってしまっては元も子もありません。
ここでは、CUBASEのVARI AUDIOを使って、メロディーデータを抜き出して
メロディーの下地を作っていきましょう。
『VARI AUDIOを編集』をクリックします。
こんな感じで解析、表示されます。
『機能を選択』→『MIDIデータの抽出』
このようなダイアログが出ますので、
ピッチ抽出モードは『ノートのみ』、保存先は『新規MIDIトラック』で
『OK』で進みます。
新たなトラックにメロディーがMIDIデータとして作成されます。
MIDIデータにすることによって、データの修正が容易になります。
こちらのVARI AUDIOの機能は
CUBASEのPRO版、ARTIST版のみの機能のようですので、
CUBASEのご購入を検討される場合は、ご注意下さい!
さあ、実際にメロディーを耳コピしていこう!
ここまでベースが出来れば、割と耳コピ出来そうな気がしませんか?
早速やっていきましょう。
まずは、メロディーを鳴らすトラックを追加しましょう!
音色は分かりやすいオルガン系やシンセ・リード系がオススメです。
聴いた感じ、簡単そうなこの4小節をやってみましょう!
ここで注意しなくてはいけないのが、先程オーディオファイルに
『移調』の設定をしましたが、試聴するために移調しましたが
実際のデータは移調されていません。
ですので、生成されたメロディーのMIDI DATAを移調する必要があります。
『Ctrl+A』でデータの全てを選択して、先程同様6半音上げてみます。
①そして、現在テンポがズレている状態なので、1/16位でクオンタイズをかけて
②ベロシティーを一定にします。僕はいつも100位にします。
(これは絶対ではないですが、ベロシティー小さめなので
ある程度上げた方がいいと思います。)
更に1オクターブ上げたほうが聴きやすかったので、実行した結果が、、、
これを聴いてみて、どう感じるか?
人それぞれかと思いますが、修正が必要なのは間違いないですね。
逆に言うと、CUBASEが細かい歌い回しなども解析出来てるので、
こういう結果になってるとも言えるのかもしれません。
いづれにしても、メロディーのベースの部分は
だいぶ解析できてるので、むやみに音を探る必要はなさそうです。
微妙なニュアンスの違いはあるかもしれませんが、
ベースはこんな感じでしょうか?
この曲は最近YouTubeでたまたま見つけた曲なのですが、
2.5億回も再生されているので、相当有名な曲だと思うのですが、
全体的にこんな感じですごくシンプルな印象でした。
この箇所も基本的には同じ譜割、音程を3回繰り返し、
最後の1小節も譜割は同じで音程は変えています。
耳コピしたメロディーの譜割を活かす
先ほど分析したシンプルなメロディーを拝借するという使い方も
アリだと思います。
先ほどの譜割を拝借して、音程を変えただけですが、
雰囲気の違うメロディーが出来ました。
こんな感じで、自分の好きな曲を研究して、
実際にご自分のオリジナル曲作成の参考にしていくのは
大いにアリだと思います。
自分がその曲を好きだってことは、必ず何か好きな要素が
あるはずですからね。
まとめ:メロディーの耳コピのやり方:簡単ステップとおすすめツールで失敗しない!
今回の記事では、耳コピを始める際の基礎知識から、
実際の手順までを分かりやすく解説しました。
耳コピは、メロディーやコード進行を耳で覚え、
音楽をより深く理解するための重要なスキルです。
本記事の手順を参考にすることで、初心者でも効率よく耳コピを進められるでしょう。
耳コピを通じて音楽表現の可能性を広げ、新たな挑戦を始めましょう。
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