作曲がうまくいかない? ④メロディーをつける際に大事な3要素とは?

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UnsplashXavier von Erlachが撮影した写真

Last Updated on 2023年4月15日 by tommy1106

こんにちは、DTMをのらりくらり30年続けているトミーです。

前回の記事までで、コード進行が出来上がりましたので、
今回はメロディーをつけていきたいと思いますが、

『いや、どうやってやればいいのか全くわからないよ』って方も
いらっしゃると思います。

今回はそんな時にヒントになるメロディーをつける際に
大事な3要素をお伝えしていこうと思います。

メロディーをつける際に大事な3要素

結論から言いますと、メロディーをつける際に大事な3要素とは

  1. どの音をどの位置から
  2. どのようなリズムで
  3. どのような高さに

一つずつお伝えしていきますね!

どの音をどの位置から

どの音を?

メロディーは基本的にはコードトーンを使っている場合が多いです。
特にコードが変わるタイミングにはそれが顕著になります。

逆に言うと、コードが変わるタイミングにメロディーがコードトーンでないと
少し違和感のある雰囲気になりますし、歌いづらさも出てくると思います。
(それをあえて狙っている場合もありますが・・・)

まずはサビのメロディーから作っていきますが、
今回の曲のサビの最初のコードはCsus2ですので
出だしの音候補としては、コードトーンのド、レ、ソになります。

ここでは、Csus2と少し特殊なコードを使っていますが、
通常の三和音の場合、例えばCの場合はコードトーンのド、ミ、ソを使う場合が多いですね。

どの位置から?

今回のサビの始まりは18小節の頭にCsus2というコードがありますが、
必ずしもメロディーも18小節の頭から始まる必要はありません。

どの位置から?という問いの答えはこの3つになります。

  1. コードチェンジのジャストのタイミング
  2. コードチェンジから少し遅れて
  3. コードチェンジの少し前から経過音を使って

例えば、『ソ』の音から始めるとしたら、こんな感じですね。

どのようなリズムで?

メロディーのリズムとは、簡単に言ってしまうと

  1. 細かく刻む
  2. 伸ばす

のどちらかになります。

1の場合は『タタタタタタタタ』2の場合は『ター、ター』
またはこれを組み合わせた『ター、タタタタ、ター』などですね。

メロディーは浮かぶけど、何の音かわからないという方は
まずは何の音かはおいておき、浮かんだメロディーのリズムを
同じ音(鍵盤)でリアルタイム録音してみるのもいいと思います。

メロディーが浮かばない方は、とりあえず出だしの音とメロディーの始まる位置を決めて
イメージが湧くまで鼻歌を歌いつつ、ループ再生してみるのが良いですね。

どのような高さに?

どのような高さに?とは

  1. ド→ドのように同じ音を続ける
  2. ドレミファのように順番につながっていく
  3. ド→ソのように大きく動く

簡単に分けるとこんな感じですね。

特にサビでは③の大きく動くメロディーを意識すると印象に残るものが出来やすいですね。

伴奏をループさせて聞いてみる

では伴奏をループさせて聞いていきましょう。

基本的には伴奏からメロディーを引き出してもらうという考え方になります。
メロディーを付ける際はセクションごとに分けて作っていったほうが
良いと思います。

一気に1コーラス分出来れば、それは素晴らしいことですが、
なかなか難しいですからね。

まずはサビのセクションから始めたいのですが、
なぜ?サビから始めるかというと

基本的にはサビを一番盛り上げるために一番高い音域にしたいからです。

しかし、ここで一つ注意点があります。

歌モノでヴォーカルを入れる想定の場合、
その方の声域(声の出る範囲)を意識しておきましょう。
せっかく作っても歌えなければ意味がありませんからね。

完成させてから、トランスポーズ(キーを変更する)するのもアリですが・・・。

それでは進めていきましょう!

まずは、ループの設定です。

色の付いた部分の白い三角印をドラッグすると移動できますので、
ご自分の設定したい範囲まで移動させます。

画面のように小節(ルーラー)部分が紫色になっていれば
ループになる状態です。
これは『/』キーで、オンオフ出来ます。

または、画面下のトランスポートパネルに直接数字を入れることも出来ます。
こちらでも、ループのオンオフが確認できますね!

ここで一つ、オススメの環境設定をお伝えしておきます。

編集→環境設定

環境設定のダイアログ→トランスポート→『停止時に開始位置に戻る』にチェック

これをやっておくと、曲を停止した際にカーソルが止めた位置ではなく
始めた位置に自動的に戻りますので、こういったループを使った作業のときには
非常に便利かと思います。

それでは、設定した範囲をループさせて何回か聞いてみましょう!

伴奏に合わせて歌ってみる

では、実際に伴奏に合わせて歌ってみて下さい。

歌のメロディーをつけるのに、これ以上良い方法はないと思います。
良いものが出てくる、出てこないは経験によるところもあるかもしれませんが、
こればかりは根気よく続けるしかありません。

何も思い浮かばないという方は、最初に説明した三要素を思い出してください。

  1. 何の音をどこから
  2. どんなリズムで
  3. どういう動きで

これを意識するだけで、かなり違うと思います。

例えば、Cのコードのところで3度の『E』の音や5度の『G』の音を
コードチェンジのジャストのタイミングや少し遅れたタイミングや
経過音を使って少し前からとかいろいろ試していると
きっと、アイデアも出てくると思います。

メロディーを打ちこんでみる

まず、この段階でメロディーが浮かんでいる方は、
ぜひ、スマホに鼻歌で録音しておくことを強くオススメします。

人間は忘れるように出来ているので、どんなにいいものを思い付いても
すぐに忘れてしまうものです。

記録しておけば、あとで必ず使うためのヒントになりますからね。

また、何かメロディーが浮かんだら、打ちこんでおくのも良いでしょう!

  1. メロディーを視覚的に確認できる
  2. コードとの関係性を確認できる

など、学べることも多いと思います。
しかしながら、これは最初はとても難しいと思います。
ただ、慣れれば少しずつ絶対に出来るようになるので
根気よく続けて下さい。

そして、最初はテンポが遅めの曲でCメジャースケールでやるのが
オススメです。

なぜなら、ゆっくりの方が打ち込み(特にリアルタイム録音)しやすいのと
Cメジャースケールの曲であれば殆どの場合白い鍵盤しか使わないからです。

メロディーの打ち込みの際は、出来ればMIDIキーボードを接続して
リアルタイム録音するのがオススメです。

とはいえ、私もそうですがうまく弾けるわけではないので、
ヨレヨレのデータに鳴ってしまうと思います。

そんな時にDAWは便利にデータを一括で変更出来る機能がいろいろあります。

クオンタイズを修正する

これは音符の位置を修正する機能です。

赤く囲まれた部分で位置の修正の基準となる音符を決めて
ピンクの『Q』ボタンでデータが修正されます。

録音の内容によっては、意図した変更にならないこともありますので、
その際はクオンタイズ値を変更する、気に入らないデータだけ手動で
変更してみて下さい。

ベロシティーを修正する

基本的にMIDIキーボードでリアルタイム録音した際は
弾いた強さをそのまま認識して録音されます。
意図的に強弱をつけたり出来るくらいの腕のある方は良いのですが
うまく弾けなくて強弱がバラバラになってしまった場合は
すべての強さを一括で同じにすることも出来ます。

上部の『MIDI』から『機能』→『設定したベロシティーの変更』を選択

ダイアログ内の赤く囲まれた『固定』をお好みの数値に設定して
『処理』で、一括変更出来ます。

音の長さを修正する

リアルタイム録音をしていて意図せず、データが短くなってしまうこともあると思います。

こんな時は『レガート』の機能が使えます。

変更したいデータを選択して一括でレガートできます。
レガートの定義は『次の音まで伸ばす』ですから
時には休符が入ったメロディーの時は合わないかもしれません。
その際は、必要な部分は手動で直してみて下さい。

メロディーはいつ考える?

今回はオケ先で曲作りを進めていますが、どの段階でメロディーを考えるかは
特に決まりはありません。

しかしながら、個人的にはこのコード進行が出来た段階で楽器のアレンジを
する前がいいのではと思っています。

なぜなら・・・。

  1. シンプルなコードだけ鳴っているときのほうがメロディーをつけやすい
  2. コードとメロディーが合わないところも出てくるので、ここで揃える
  3. コードチェンジのタイミングがメロディーによって変わるので、
    このタイミングで揃える

今回私がコードの伴奏に鼻歌でつけたメロディーを打ちこんでみたのですが
1か所メロディーが食っている(タイミングが前にずれている)部分が
出てきました。

こういう場合はコードチェンジのタイミング自体をずらしてしまうのもアリです。

また、コードチェンジのタイミングとメロディーが合わないと
感じたら、コードそのものを変えてしまっても良いと思います。

メロディーを打ち込む音色は?

実際にメロディーを打ち込む際はメロディー用のトラックを追加します。
一般的に他の楽器と被らない『Synth Lead』系の音色がオススメです。

ここでは『Synth Lead』の中から『Lead 1(Square)』という音色を選んでみました。

簡単にピアノとメロディーで出来たものがこちらになります。

サビ以外のメロディーは?

サビ以外のメロディーも基本的には同じやり方です。

コツとしては、サビに一番高い音域を持ってきたいので
Bメロはサビより少し低めに、AメロはさらにBメロより少し低めにするのがいいですね。

そして、最終的に曲全体のメロディーの音域をあまり広げすぎず
(だいたいの目安として、1オクターブ半くらい)にすれば
歌いやすいのかなぁと思います。

驚異の声域で4オクターブ出ますなんてボーカリストなら別ですが・・・。

まとめ:作曲がうまくいかない? ④メロディーをつける際に大事な3要素とは?

  1. メロディーをつける際に大事な3要素
    1. どの音をどの位置から
      1. どの音を?
      2. どの位置から?
    2. どのようなリズムで?
    3. どのような高さに?
  2. 伴奏をループさせて聞いてみる
  3. 伴奏に合わせて歌ってみる
  4. メロディーを打ちこんでみる
    1. クオンタイズを修正する
    2. ベロシティーを修正する
    3. 音の長さを修正する
  5. メロディーはいつ考える?
  6. メロディーを打ち込む音色は?
  7. サビ以外のメロディーは?

メロディーをつけるのは最初は大変だと思います。

しかし、ここが一番オリジナリティーを出せる箇所とも言えるので
焦らずに少しずつ良いものが出来るように時間をかけていきましょう。

それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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