あいさん、こんにちは!
第二回も、よろしくお願いします。
ボイシングについて
コードのボイシングについて、説明していきますね!
ボイシングとはコードの音の配置のことです。
あいさんから質問の多かった話題ですね。
同じコードを違うボイシングで鳴らしてみると、、、
これは『C』メジャーコードを4回連続鳴らしています。
少しずつ高くなっていっていますよね?
小節が変わるたびに一番低い音を1オクターブ上げています。
形は違いますが、全て同じ『C』メジャーコードです。
どれを使ってもいいですし、ここは作曲者の感覚になります。
他の楽器との兼ね合いも考えたりするといいでしょうね!
(他の楽器と音域をずらす方が各楽器が聞こえやすくなる)
SCALERではここでいろいろな響きが確認できますね!
今回説明したいことより難しい要素もありますが、
今後のために自分の好みの響きはどれだろう?とか
探っておくのもいいかもしれませんね。
一般的なコード・チェンジした際の弾き方
例えば、C→Amという進行があったとします。
どう弾くのがいいのでしょうか?
コードの基本形で弾くならこうなりますね?
音声を聴いただけでは、そんなに違和感がないかもしれませんが
音が急に高くなっているように感じるかもしれませんね。
今回のケースでは、違うコードなのに3つの内、2つが同じ音ですよね?
こういう場合は、その2つの音は移動させずに演奏するのが一般的です。
コード『C』とコード『Am』の共通音である、『ド』と『ミ』の音を
同じ高さに合わせてみました。
聴いた感じもスムーズに聞こえると思いますし、
演奏した場合に全ての指を動かさずに
『ソ』→『ラ』のみ移動するだけで
コードチェンジが出来るわけです。
もちろん正解はこの形だけでは、ないです。
また、この伴奏を目立たせたいという場合は、高低差をつけて
最初のような伴奏にすることもあるでしょう。
例えば、一番目立たせたいボーカルのバックの演奏等であれば
なるべく近い音域を使って、あまりバックは目立った動きをさせないのが一般的です。
定番のコード進行で再確認
コード進行には親しみやすい、定番コード進行がたくさんあります。
『おっ』と人が感じるようなコード進行も大事ですが、
基本のコード進行があるから、特殊なコード進行も引き立つってもんです。
定番コード進行は覚えておくと、作曲の時短になりますし
頭で鳴っているコード進行も案外定番のコード進行だったり
することも多いです。
資料を別途送りますので、色々鳴らしてみて下さい。
SCALERを使うと簡単ですね!
『自分はこの進行好きかも?』って思うものがあれば、覚えておくといいですね!
あと、1つ伝えておきたいのが、コード進行を数字で表現することが
よくあります。
どういうことかというと、、、、
C-メジャースケール=ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ
=(1)CM7、(2)Dm7、(3)Em7、(4)FM7、(5)G7、(6)Am7、(7)Bm7(-5)
コードの頭に数字を追加しました。
これはCメジャー・スケールであれば、『C』を基準に
順番に数字を付けた形です。
例えば、Am7→FM7→G7→CM7というコード進行があった場合、
6451という表現をすることがあります。
YouTubeの作曲動画なんて見てるとそういう解説をする人が
結構いるので、覚えておいて下さい。
では、定番中の定番1625進行で、少しやってみますね。
違和感なく聴こえるかもしれませんが、少なくとも演奏しやすいボイシングではないですね。
調整する時は、トップノートをなるべく近くするという意識がいいと思います。
また、調整する際に左手の低い音と近くなると音が濁ってしまう傾向があるので
少し左手と右手を離すようにした方がいいかもしれませんね。
ということで、一番高い位置にある2小節目の『Am7』のトップノート『G』に
他のコードをなるべく合わせる感じでやってみます。
今回は3、4小節目に『G』の音がないので、トップノートを同じには出来ないので
『G』→『A』→『B』と上昇していく形にしてみました。
例えば、サビに向かって盛り上がっていきたい!なんて時には
こんな感じでトップノートを滑らかに上昇させていく手法もありだと思います。
オープン・ボイシング
今まで説明してきたのは右手がおおむね1オクターブ以内に収まっていて
クローズド・ボイシングなんて言ったりします。
ピアノ系だとこういうボイシングにすることが多いですが、
楽器によっては、音が密集しすぎてあまりいい響きに聞こえないと
いうこともありますね。
こういう時にオープン・ボイシングというのを使う時があります。
ストリングス系やパッド系に多いですかね?
これは僕の大好きな音源です(笑)
悪くはないですが、音が密集してゴチャっとしてる感じがしますね。
これは四和音のコードを右手だけで弾いて、なるべく音の移動がないように
変更してある状態です。
これを一番上の音と下から二番目の音を1オクターブ高くしてみました。
(変更する音はこれじゃなきゃいけないというわけではありません、
今回のはあくまでも一例です)
これを片手で演奏するのは無理ですが、
こういう持続系の音色は、このように音域を2オクターブ程度に
広げたオープン・ボイシングで演奏されることも多いです。
広がりのある、いい響きになったと思うのですが、どうですか?
進みやすいコード進行とは?
音楽の作り方は自由です。
しかし、ある程度基礎的なことを知っておくと
作曲の際のヒントになり、自分の求めている答えに近くなったりと
時短につながります。
C-メジャースケール=ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ
=(1)CM7、(2)Dm7、(3)Em7、(4)FM7、(5)G7、(6)Am7、(7)Bm7(-5)
Cメジャー・スケールでコード進行を作る際はこちらのコードを自由に
並べてもらっても大丈夫ですが、
中でも進みやすい進行というのがあります。
それをこれから説明していきますが、コード進行というのは
ルートの動きです。
例えば、C→Amという進行なら、ルートが『ド』→『ラ』と動くのが重要で
『C』→『Am7』だろうが、『CM7』→『Am』だろうが
3和音でも、4和音でも関係ありません。
ドミナント・モーション
ドミナント・モーションとはコード進行の1つです。
コード進行については、次回にでもさらに詳しく伝えるつもりですが、
このドミナント・モーションは超重要なので、先に伝えたいと思いました。
まずは、この音声聞いて下さい。
どっかで聞いたことありませんか?
(時代が違うとわからないかも???(汗))
幼稚園とか小学校で、『起立、礼、着席』なんかで先生が弾くやつですね。
具体的には、この音声はC→G7→Cというコード進行ですが、
何が重要かというと、このG7→Cという進行が強烈に曲が終わった感を
感じさせるんです。
ドミナント・モーションとはそのキーの
5番目のコードから1番目のコードへの進行のことを言います。
C-メジャースケール=ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ
=(1)CM7、(2)Dm7、(3)Em7、(4)FM7、(5)G7、(6)Am7、(7)Bm7(-5)
他のメジャーキーでも同様です。
また、この『G』『G7』には強烈に『C』に進みたい理由があるんです。
①『ファ』の音と『シ』の音が前回話した『半音』
つまり隣の『ミ』と『ド』に進みたがる特性を持っている。
②『ファ』の音と『シ』の音はとても不安定な要素がある。
これがファとシだけを鳴らした響きですが、とても不安定で
少し不気味な響きですよね。
これを音楽理論用語で『トライ・トーン』と言います。
この不安定な状態から、そのキーの一番安定している
『C』に戻りたくなるって感じですね。
トライ・トーンは音程が全音3つ分(半音6つ分)の距離にあります。
MIDIキーボードで確認して、あいさんも鳴らしてみて下さい。
では、図のように『G7』を3和音の『G』にするとどうでしょう?
これもそのキーの5番目のコードから1番目のコードへの進行なので
ドミナント・モーションではあります。
しかし、『G7』の『ファ』の音がなくなり、トライ・トーンが存在しなくなるので
進行の強烈さは少し弱くなります。
なぜ、これをこの段階で言う必要があるのか、
それは次回にこれに基づいたもう一歩先の理論の布石だからです(笑)
ドミナント・モーションは楽曲の最後に終わらせる感を出したり
例えば、サビが『C』のコードで始まる際に
Bメロの終わりを『G7』にすると、スムーズにつながったりといった
使い方をしますね。
だいぶ後にはなると思いますが、このドミナント・モーションを使った
簡単にオシャレ感が出る音楽理論も説明予定なので
楽しみにしておいて下さい!
4度進行
C-メジャースケール=ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ
=(1)CM7、(2)Dm7、(3)Em7、(4)FM7、(5)G7、(6)Am7、(7)Bm7(-5)
4度進行とは、1つのコードから上の表でそのコードを含めて
4つ先のコードに進むことです。
Cメジャー・スケールでは
- (1)CM7 → (4)FM7
- (2)Dm7 → (5)G7
- (3)Em7 → (6)Am7
- (5)G7 → (1)CM7
- (6)Am7 → (2)Dm7
- (7)Bm7(-5) → (3)Em7
になります。
おや?(4)FM7からの分がありませんね?
例えば、(1)CM7 → (4)FM7の場合は鍵盤で『ド』から『ファ』までの
距離を数えてみて下さい。
『ド』も含めると、『ファ』は6個目になると思います。
これは、第一回目で説明した『音程』の『完全4度』という関係です。
他の5つも同様です。
では、(4)FM7の場合はどうでしょう?
4つ先のコードは(7)Bm7(-5)ですが、『ファ』から『シ』までの
距離は『ファ』も含めると、『シ』は7個目になると思います。
これは、第一回目で説明した『音程』の『増4度』という関係です。
つまり、この1つだけ他の4度とは違う種類になるので、
別物として扱うということです。
よく見てみると、(5)G7 → (1)CM7のドミナント・モーションも
入ってますね?
ドミナント・モーションの項目で説明した理由プラス4度進行の条件も
満たしているので、この進行は強烈なわけです。
ツーファイブ進行
ツーファイブ進行とは言葉の通り、そのキーの2番目から5番目に進行する
4度進行のことです。
Cメジャーキーでは、(2)Dm7 → (5)G7になりますね。
さらに、ドミナント・モーションをつなげて
(2)Dm7 → (5)G7→ (1)CM7にすると、進行が強力になります。
これも、コードの頭の数字を取って、ツーファイブワンなんて
言ったりします、こちらも定番中の定番進行です。
隣へのコード進行
隣へのコード進行も非常にスムーズなコード進行になります。
例えば、(4)FM7、→(5)G7などですね。
逆に下がっても、大丈夫です。
4)FM7、→ (3)Em7
他のコードも全て大丈夫です。
コード進行の全てにこの進みやすいコード進行を使う必要はありませんが、
作ったものが何かしっくりこない時とかは、参考になると思います。
まとめ:第二回 あいさん用 初心者向け 音楽理論 / ボイシング、進みやすいコード進行について
どうでしたか?
わかりやすい説明になっていれば嬉しいです。
ただこの記事を読むだけではなく、実際にSCALERやLOGICに入れて
音を鳴らしてみるということをやった方が
あいさんの力になると思うので、色々やってみてくださいね。